サイモン・フィリップスとは
基本情報と経歴
サイモン・フィリップスは、イギリス出身の伝説的ドラマーであり、その名はジャズ、ロック、フュージョンといった多様なジャンルで知られています。1970年代から活動を始め、数々の著名なアーティストと共演してきました。特にTOTOのメンバーとしての活動が広く認知されていますが、彼のキャリアはそれにとどまらず、多くのソロプロジェクトやセッションワークでもその才能を発揮しています。
影響を受けたアーティストとその影響
サイモン・フィリップスは、ビートルズやレッド・ツェッペリン、そしてジャズの巨匠バディ・リッチなど、様々なアーティストから影響を受けています。特にビートルズのリズム感や、レッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムの力強いドラミングは、彼のスタイルの形成に大きく寄与しました。これらの影響は彼の演奏において明確に感じられ、独自の魅力を生み出しています。また、サイモンは自分の技術を磨くために、多くの時間をスタジオやライブでのパフォーマンスに費やしてきました。
サイモン・フィリップスのドラムセット
使用しているドラムのブランドと種類
サイモン・フィリップスは、世界的に有名なドラマーとして、その卓越した技術とともに独特なドラムセットでも知られています。彼が愛用しているドラムのブランドは、TAMAです。TAMAのSTARシリーズのMapleドラムは、サイモンがライブやスタジオで使用する主なドラムセットです。このドラムセットは、その豊かなサウンドとレスポンスの速さで彼の演奏スタイルを支えています。
また、シンバルにはジルジャンのアーマンド・シリーズを中心に使用しており、22″K KEROPEシンバルも実験的に導入しています。ジルジャンのシンバルは、その明確な音色でサイモンのリズムを際立たせています。これらの機材は、彼のドラムセットを構成し、ライブやレコーディングでのパフォーマンスに不可欠な要素となっています。
ドラムセットのセッティングと特徴
サイモン・フィリップスのドラムセットは、複雑で巨大なセッティングが特徴です。彼のセットアップは、24″×15″のバスドラムが2台、10″×7″、12″×9″、13″×10″、14″×11″、15″×12″、16″×13″のタムタム、18″×14″のフロアタム、そして20″×14″のゴングベースドラムで構成されています。さらに、6インチのオクトバンが4つ加わります。
このセットアップにより、サイモンはジャズからハードロックまで幅広いジャンルで多彩なサウンドを生み出すことができます。また、彼のドラムセットはその繊細さとレスポンスの速さも兼ね備えているため、ライブでの即興演奏やスタジオでの細かなレコーディング作業にも対応できます。サイモンのセッティングには、彼自身のエンジニアとしてのスキルも反映されており、その結果、非常に高品質でバランスのとれた音を提供しています。
演奏スタイルの特徴
オープン・スタイルの解説
サイモン・フィリップスの演奏スタイルの中でも特に注目されるのが、オープン・スタイルです。このスタイルはハイハットを左手で叩き、スネアドラムを右手で叩くという、一般的なクロスハンドスタイルとは逆の手法です。オープン・スタイルはより自由な動きを可能にし、複雑なリズムパターンやフィルインをスムーズに演奏できるという魅力があります。サイモンはこのスタイルを駆使して、多彩な音の表現力を持ちながらも正確なテンポを維持することができます。
テクニカルなドラミングとその技術
サイモン・フィリップスのドラミングは、その高度なテクニカルスキルが際立っています。彼のプレイは単なる技術力だけではなく、感情表現やダイナミクスにも富んでいます。例えば、複雑なポリリズムや変拍子を自在に操る能力は、他のドラマーからも高く評価されています。彼の演奏では、ドラムの一打一打にまで注意が払われ、音のニュアンスやイントネーションが極めて豊かです。こうしたテクニックの背景には、サイモン自身の綿密な練習と、ジャズやフュージョンの影響が大きく関わっています。
サウンドエンジニアとしてのアプローチ
サイモン・フィリップスは優れたドラマーであるだけでなく、サウンドエンジニアとしてもその才能を発揮しています。彼のスタジオでのレコーディングやライブパフォーマンスでは、ドラムの音質に対するこだわりが非常に強く、その結果としてリッチでクリアなサウンドが生まれます。サイモンはエンジニアリングの知識を生かし、自分の演奏が常に最高の状態でレコーディングされるよう努めています。自身の音楽がどのように聴こえるかを緻密に計算し、その上で最高の音質を追求する姿勢は、他のドラマーとは一線を画すものです。
著名な参加作品とプロジェクト
TOTOでの活動
サイモン・フィリップスは、1989年にTOTOに加入し、1992年リリースのアルバム『キングダム・オブ・デザイア』以降、数々のアルバムとライブツアーでその技術とサウンドを披露しました。彼のテクニカルなドラミングと独特のリズム感覚は、TOTOの音楽に新たな魅力を加え、バンドのサウンドを一層魅力的なものにしました。特に、彼の緻密なドラムパートとパワフルな叩くスタイルは、多くのファンから評価され続けています。
ソロプロジェクト「Protocol」
サイモン・フィリップスのソロプロジェクト「Protocol」は、1988年に1stアルバムがリリースされ、2013年には『Protocol II』、2020年には『Protocol IV』が発表されました。このプロジェクトでは彼の全面的なアプローチが伺え、ジャズ、フュージョン、ロックをベースにしたテクニカルなドラミングが特徴です。アルバム『Protocol IV』では、より一層洗練されたリズムとサウンドが楽しめます。彼はこのプロジェクトを通じて、自身の音楽的進化を続けています。
その他のセッションとコラボレーション
サイモン・フィリップスは、TOTOや「Protocol」以外にも多くのセッションやコラボレーションプロジェクトで活躍しています。特に上原ひろみとのザ・トリオ・プロジェクトでは、精密なドラムワークと柔軟なリズムセンスが際立ちました。この他にも、数々のスタジオ・レコーディングやライブで多様なアーティストと共演し、その度に彼のドラムスキルとサウンドは大いに評価されています。
高い評価とその理由
他のドラマーから見たサイモン・フィリップス
サイモン・フィリップスは、多くのドラマーから絶大な尊敬を受けています。彼のテクニカルなドラミングや複雑なリズムパターンの把握力は、他のドラマーたちにとって学ぶべき点が多いとされています。特にTOTOで見せたパフォーマンスは、多くの同業者にとってインスピレーションとなっています。さらに、サイモン・フィリップスはジャズやフュージョンの分野でも卓越した技術を持っており、その多才さが他のドラマーたちにとっても大きな魅力となっています。
音楽評論家からの評価
音楽評論家からもサイモン・フィリップスは高い評価を受けています。その理由の一つには、彼が持つ幅広い音楽スタイルに対応する能力が挙げられます。彼はスタジオでのレコーディングにおいても、その精緻なリズム感と音作りの巧みさで評価されています。特に、彼のドラムサウンドは評論家たちから「独自の魅力を持つ」と称賛されています。サイモン・フィリップスの演奏スタイルは、ロックからジャズ、フュージョンまで幅広くカバーしており、その多才さと確かな技術力は、評論家たちから絶賛されています。
ファンからの支持
ファンからの支持も非常に厚いです。サイモン・フィリップスのライブパフォーマンスは、観客を圧倒するエネルギーと技巧の高さで知られています。彼のドラムセットを使用したライブパフォーマンスは、まさにスリリングで、ファンにとっては一見の価値があります。レコーディングにおける彼の緻密なサウンド作りや、バンドメンバーとのコンビネーションもファンにとって大きな魅力です。特に、サイモン・フィリップスが企画するソロプロジェクト「Protocol」の作品やツアーは、ファンからの期待と支持を集めています。
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